X-Plane12で国産軽飛行機 FA200 を飛ばす [X-Plane]
X-Plane12用のフリーウエア機体として「FA-200」が公開されました。 今回はこの機体を使って大阪の八尾(RJOY)から徳島(RJOS)までフライトしてみたいと思います。
実機のFA-200は、富士重工業(現SUBARU)により開発・生産された軽飛行機で、4人乗りの自家用機でありながら曲技飛行も可能な機体強度(対空類別:A類)を有するなど、独自の設計方針に基づいて作られた機体として知られています。
また本機は、かつてはパイロットや整備士の訓練用としても広く使われていたため、日本の航空界においては、本機のお世話になった人も多いのではないかと思います。
実機のFA-200は、富士重工業(現SUBARU)により開発・生産された軽飛行機で、4人乗りの自家用機でありながら曲技飛行も可能な機体強度(対空類別:A類)を有するなど、独自の設計方針に基づいて作られた機体として知られています。
また本機は、かつてはパイロットや整備士の訓練用としても広く使われていたため、日本の航空界においては、本機のお世話になった人も多いのではないかと思います。
機体ファイルは、作者の「Flyingtak1」さんにより x-plane.org にアップされていますので、そちらからダウンロードが可能です。(現在のバージョンは 1.0.3)
今回X-Plane12用に公開された機体は、FA-200の180型をモデルにしたもので、180馬力のFuel Injectionタイプのエンジンと、可変ピッチ定速プロペラが装備されています。 尚、仕様の異なる2種類の機体がアップされていて、今回は「Type-A」の機体を使用しています。
まだ公開されて日が浅いため、若干粗削りな部分もありますが、機体の外観や内部は丁寧に作られていて、実機の雰囲気がよく再現されていると思います。
またフライトモデルも良好で、飛行させるのがとても楽しい機体です。ロール方向の安定性がもう少し欲しい感じもしますが、その分エルロンの効きは素晴らしく、ロールなどの曲技飛行が大変やり易くなっています。
今回X-Plane12用に公開された機体は、FA-200の180型をモデルにしたもので、180馬力のFuel Injectionタイプのエンジンと、可変ピッチ定速プロペラが装備されています。 尚、仕様の異なる2種類の機体がアップされていて、今回は「Type-A」の機体を使用しています。
まだ公開されて日が浅いため、若干粗削りな部分もありますが、機体の外観や内部は丁寧に作られていて、実機の雰囲気がよく再現されていると思います。
またフライトモデルも良好で、飛行させるのがとても楽しい機体です。ロール方向の安定性がもう少し欲しい感じもしますが、その分エルロンの効きは素晴らしく、ロールなどの曲技飛行が大変やり易くなっています。
ジョイスティックの設定
※2024.2.18追記
バージョン1.1.1が公開され、アイドル回転数の問題は解消されました。
本機はエンジンのアイドル回転数がかなり低く、アイドルからスロットルを進めた場合に、エンジンの回転が追従しない事がありました。(使用するデバイスとの相性かもしれません)
私の使用しているスロットル(HOTAS Warthog)の場合、スロットルの動作カーブを変えてアイドル回転数の調整を行いました。
今回は下図のように、アイドル側を0.00→0.28まで上げる事により、アイドル回転数を規定値の「700rpm」に合わせました。
加えて、フルスロットル時のMAP(エンジン吸気圧)が高すぎて、RED LINEを超えていたため、ハイ側も1.00→0.92に下げています。
※2024.2.18追記
バージョン1.1.1が公開され、アイドル回転数の問題は解消されました。
本機はエンジンのアイドル回転数がかなり低く、アイドルからスロットルを進めた場合に、エンジンの回転が追従しない事がありました。(使用するデバイスとの相性かもしれません)
私の使用しているスロットル(HOTAS Warthog)の場合、スロットルの動作カーブを変えてアイドル回転数の調整を行いました。
今回は下図のように、アイドル側を0.00→0.28まで上げる事により、アイドル回転数を規定値の「700rpm」に合わせました。
加えて、フルスロットル時のMAP(エンジン吸気圧)が高すぎて、RED LINEを超えていたため、ハイ側も1.00→0.92に下げています。
今回のフライトプラン
本機に搭載された航法装置は、VOR x 1、DME x 1 というシンプルな構成ですので、昔ながらのVOR航法を使ってVFR(有視界飛行方式)でフライトします。
プランは、八尾(RJOY)RWY27を離陸後、八尾VOR(YOE)アウトバンド230度のコースに乗り、巡航高度3000FTで和歌山のウェイポイント「MIKAN」に向かいます。「MIKAN」からは、徳島VOR(TSC)インバンド84度のコースに乗り徳島へ向かいます。徳島の着陸はRWY11を使用する予定ですので、通常のトラフィックパタンを回るアプローチを行います。
重量・重心の設定
機体をデフォルト状態でロードした場合、重心位置が前方限界を超えていたため、下図のようにペイロードの調整を行いました。これにより重心位置が、18%MAC→25.2%MACに移動し、離陸時のノーズアップや着陸時の引き起こしがスムーズに行えるようになりました。
※以下の手順はフライトシミュレーション用で、実際の手順とは異なる事をご了承ください。
エンジン始動、タキシング
八尾空港、サウスエプロンからスタートします。
タキシングを開始する前に以下の手順を行います。
・Altimeter --- SET
本機に搭載された航法装置は、VOR x 1、DME x 1 というシンプルな構成ですので、昔ながらのVOR航法を使ってVFR(有視界飛行方式)でフライトします。
プランは、八尾(RJOY)RWY27を離陸後、八尾VOR(YOE)アウトバンド230度のコースに乗り、巡航高度3000FTで和歌山のウェイポイント「MIKAN」に向かいます。「MIKAN」からは、徳島VOR(TSC)インバンド84度のコースに乗り徳島へ向かいます。徳島の着陸はRWY11を使用する予定ですので、通常のトラフィックパタンを回るアプローチを行います。
重量・重心の設定
機体をデフォルト状態でロードした場合、重心位置が前方限界を超えていたため、下図のようにペイロードの調整を行いました。これにより重心位置が、18%MAC→25.2%MACに移動し、離陸時のノーズアップや着陸時の引き起こしがスムーズに行えるようになりました。
※以下の手順はフライトシミュレーション用で、実際の手順とは異なる事をご了承ください。
エンジン始動、タキシング
八尾空港、サウスエプロンからスタートします。
外部・内部点検実施後、以下の手順でエンジンを始動します。
・Parking brake --- SET
・Parking brake --- SET
・Master switch --- ON
・Check fuel Quntity
・Navigation light --- ON
・Anti collision light --- ON
・Fuel shutt off valve --- 残量の多いほうのタンクを選択します
・Pitch lever --- FULL INCREASE
・Mixture lever ---IDLE CUT OFF
・Throttle lever --- 一目盛り分、前方に押します
・Booster pump switch --- ON
・Mixture lever --- 一旦FULL RICHにし、1~2秒後にIDLE CUT OFFに戻して、プライミングします
・Ignition switch --- BOTH
・Starter switch --- START
・エンジンが始動したら、直ちにMixture leverをスムーズにFULL RICHまで進めます。
・エンジン回転数が900~1000rpmになるようスロットルを調整します
・Engine oil pressureの上昇を確認します。
タキシングを開始する前に以下の手順を行います。
・Altimeter --- SET
・Directional gyro --- 磁気コンパスの値に合わせます(キーボードの「d」キーを押す)
・VHF(NAV) switch --- ON
・Transponder --- STBYにし、VFRのコード「1200」をセット
・VORとDMEに八尾VORの周波数をセットし、CDIにはアウトバンド230度のコースをセットするRWY27へ向けてタキシングを行います。経路:P1→B1→RWY31→RWY27
エンジン回転数1000rpmくらいでタキシングします。
P1を東に進みます。本機の地上での操作性は非常に良好で、楽にタクシーできます。
RWY27の手前までタキシング後、実機ではエンジンチェックを行いますが、ここでは省略し、以下の手順で離陸前のチェックを行います。
・Fuel booster pump --- ON
・Elevator trim --- TAKE OFF position
・Rudder trim --- RIGHT position(少し右にトリムする事で、離陸・上昇時の右ラダー量を低減)
・Mixture lever --- FULL RICH
・Pitch lever --- FULL INCREASE
・Flight control --- CHECK
・Flaps ---15°
・Indication of instruments --- CHECK
・Transponder --- ALT
・Landnig light --- ON
離陸・上昇
RWY27の離陸開始位置までタキシングし、RWY HEADINGにアラインさせます。
スロットルレバーを全開にして、離陸滑走を開始します。機首が左に偏向しないよう、しっかり右ラダーを踏んで支えます。
速度が60ktになったら、スムーズに引き起こして離陸します。
80ktまで加速したら、FLAPSをUPにします。
90ktを維持しながら上昇を続けます。
八尾VORアウトバンド230度のコースに乗るため、左旋回します。
巡航
アウトバンド230度のコースに乗り、巡航高度の3000ftに到達。
Fuel booster pump --- OFF
巡航出力をセットします。(MAP:22.2in-hg、rpm:2400)
Mixture Controlを目盛り7に合わせ、必要により微調整します。
巡航中、右側に関西国際空港(RJBB)が見えてきました。 完全にトリムをとってしまうと、少し景色を眺める余裕がでてきました。
本機の計器パネルは3Dと2Dの2種類が用意されており、3Dパネルの場合はAuto Pilotが使えないため、全行程マニュアル操縦でフライトします。(2DパネルではAuto Pilotが使用可能です)
良く出来た綺麗な機体です。作者の努力に感謝です。
前方に和歌山市が見えてきました。ウェイポイントの「MIKAN」までもう少しです。
八尾VORから24NM、「MIKAN」まで3NMとなりました。VORとDMEの周波数を徳島VORに変更し、インバンド84度のコースに乗るため、CDIに264度をセットします。
次のコースに向けて右旋回します。和歌山市上空です。
徳島VORインバンド84度のコースに乗りました。DMEには徳島VORまで27NMと表示されています。
淡路島を右手に見ながら、飛行します。
降下、アプローチ、着陸
徳島VORから10NMを切りましたので、まもなく降下を開始します。
パワーを少し絞り、速度100kt、降下率500ft/mで降下します。
徳島空港が近づいてきました。
以下の手順を行います。
・Mixture lever --- FULL RICH
・Fuel shutt off valve --- Fullest tank
・Pitch lever --- FULL INCREASE
・Fuel booster pump --- ON
1000ftAGL(対地高度)で、RWY11のダウンウインドレグに入ります。
ファイナル側の滑走路端が真横に見える位置から降下を開始します。FLAPS 15度、95kt。
ベースレグで、FLAPS 25度、85ktにします。
ファイナルレグに向けて旋回します。
FLAPS 35度、70kt。PAPI(進入角指示灯)を参考に降下角を調整します。
エイミングポイント(滑走路上の白い四角形のマーキング)を目指して、操縦します。
滑走路端でスロットルをアイドルに絞り、徐々に引き起こしながら静かに接地させます。
本機は、ファイナルから接地までの操作にとても忠実に反応し、着陸がやり易い機体です。
N3から誘導路に出て、一旦停止します。
以下の手順を行います。
・Fuel booster pump --- OFF
・Flaps --- UP
・Elevator trim --- NEUTRAL
・Rudder trim --- LEFT
・Transponder --- STBY
・Landnig light --- OFF
N3からノースエプロンまでタキシングします。
スポットは1番を使用します。
無事、徳島空港1番スポットに到着です。
以下の手順を行って、今回のフライトは終了です。お疲れ様でした。
・Parking brake --- SET
・Mixture lever ---IDLE CUT OFF
・Throttle lever ---CLOSED
・Electrical system switch --- OFF
・Ignition switch --- OFF
・Fuel shutt off valve --- OFF
・Master switch --- OFF
Y工房さん、すばらしいフライトを紹介くださりありがとうございます。臨場感ありますね。ちょっと過去記事も拝見しましたが、ラジコン機体も凄いですね。
FA200、他の制作過程について、備忘録的にブログ記事にしております。X-Plane, Plane Makerの機体製作に興味ある方はどうぞ。
by Flyingtak1 (2024-02-07 16:56)
Flyingtak1さん
FA200という、私たちの身近な機体を製作して下さり、本当にありがとうございました。
ブログも拝見し、製作過程の大変さも少しは理解できたように思います。今後ともよろしくお願いいたします
by Y工房 (2024-02-07 21:29)