胴体治具 [工具]
以前使用した治具
以前「Grand Slam LT」を製作した際にも、簡単な治具を作成して組立て
を行いました。 簡素なものでしたが、当時は胴体の剛性が高かった事も
あり、十分な精度で組立てが可能でした。
2004年頃に作成した胴体治具
今回の改良点
今回は、以前作成した治具をベースに次のような改良を行います。
1.全体の剛性・精度の向上
・前後に走るメインのビームを50X50 アルミ角材1本から、40X40
アルミフレーム材2本へ変更し、ベース部分の剛性を上げる事によって
全体の精度向上を図る。
・胴枠サポートの材質を木材から、3mmアクリル板+アルミアングル材
へ変更し、直角精度を上げると共に、経年変化による狂いを防止する。
2.使い勝手の向上
主要部分にアルミフレーム材を使用する事により、胴枠サポートの
前後、左右方向の移動は、4mmキャップスクリューを緩めるだけで
調整可能とする。 それにより、機種毎の位置変更や微調整作業を
迅速に行えるようにする。
3.主翼単体でのアライメント機能の付加
アタッチメントを追加する事により、2分割の主翼とカンザシパイプの
アライメントを確認できるようにする。
※主翼剛性の関係で、正確な主翼単体でのアライメント測定は、プランク
作業後になります。 依って、本治具でのアライメントは確認のみの
機能となります。
カンザシパイプ組込み時のアライメントは、別治具を作成する予定です。
細部の画像
アルミフレームはNIC製のアルファフレームを使用しています。 胴枠
サポートは3mmアクリル板+アルミアングル材を使用して直角精度を
上げています。
セット寸法の変更は、前後、左右共に4mmキャップスクリューを緩める
だけで調整が可能です。
ベース部分は、40X40アルミフレーム材を梯子状に組むことにより、
全体の剛性・精度をアップしています。
細部の仕上げ及び、調整作業は使用前に行う予定です。
最近の機体は軽量化のため、極限まで材料を薄くしてあり、一見、コンベン
ショナルな胴体構造に見えますが、実際にはほとんどモノコックに近い
強度配分になっているようで、完成前の胴体は捻じれ曲げに対して非常に
弱いように思われます。 従って、製作中は常に治具による支えが必要で
あり、そういった意味においても治具の役割は重要であると考えています。
今回作成した治具は、今後実際に使用しながら、使い勝手や精度の向上
を行っていく予定です。
おそれ入ります。
以前、スカイカンガルー号作成中の際にお尋ねした頃から参考にさせて頂いております。近所のホムセンでアルミのアングル材を購入し、組み合わせて使用しておりましたが、私もこの治具を造りたいです!
NIC社のアルファフレームで制作されたとのことですが、これがあれば主翼と機体の製作をカバーできる感じでしょうか。また、自作に当たり同社にはどのようなオーダーを出せば良いでしょうか・・
ちなみに、製作予定の機体はムサシノ機がメインで、その他にサーマル工房の片翼1.2m程度の大きさの機体をたまに作る程度です。自作できたらブログや動画で紹介出来ればと思っておりますので、パーツ構成等アドバイス頂けると幸いでございます。
by カン松 (2021-07-31 12:01)
本治具はフルサイズF3A機の胴体製作用に作成した物で、主翼の製作を行う事は出来ません。
アルファフレームはベース部分(下部の梯子状に組まれた部分)のみに使用しており、上部の胴体側板を押さえる部分はホームセンターで購入したアルミアングル材とアクリル板を加工して使用しています。
尚、アルファフレームのオーダーは、NIC社の直販サイトへ部材の種類と長さを指定してオーダーすれば、寸法切りされた部材が送られてきます。
因みに、ムサシノやサーマル工房製の機体でしたら、本ブログ「EプレイリーLの製作(2)」でご紹介した簡易治具でもかなり正確に組み上げる事が出来ますので、費用対効果の面ではそちらの方をお勧めします。
by Y工房 (2021-07-31 14:07)